板垣美雨さんの本を2冊読みました。
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『姑の遺品整理は、迷惑です』
脳梗塞であっけなく亡くなった姑の、
遺品整理のために団地に通う望登子。
物に溢れた部屋に腹をたてながら片づけを進める望登子だったが、
隣近所や周囲の思いがけない協力に、
姑の意外な長所に気づいていく。
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『うちの父が運転をやめません』
年に2回の長期休暇を帰省で潰すことに不満を持ちながら、
田舎に帰ったサラリーマン雅志。
子どもの頃とは打って変わった田舎の錆びれた環境に愕然とする。
小さな事故を起こす父親に運転をやめさせたいが、
田舎の生活には車が必然という現実にも直面する。
どちらの小説にも、
日常的に抱える問題が溢れていて共感します。
垣谷美雨さんの作品の女性像が好きです。
『遺品整理』の望登子は、
「いい加減にしてくださいよ、お義母」とつぶやきながらも、
姑の意外な長所に心を向けます。
『うちの父が』の雅志の妻・歩美は、
現実的なキャリアウーマンで一人息子の将来も気にかけますが、
夫の決断を後押しする大胆さを持ち合わせています。
どちらの女性も、ネチネチしたところが無いのです。
サッパリした女性は無敵だと思いました。