映画『ダイバージェント』。
世界戦争で滅びた後の世界で、
残された人類は5つの「派閥」に属して生活している。
〈高潔〉〈博学〉〈平和〉〈勇敢〉〈無欲〉
〈無欲〉の家庭に生まれ育った主人公は、
適正テストでは結果が出ず、〈勇敢〉を選ぶ。
主人公の適正はどこにも属さない〈異端者〉だったのだ。
やがて政権を握ろうとする〈博学〉が、〈無欲〉を攻撃し始める。
「ビジョンを持つ我々が指導者となり平和を構築するのだ」と、
活動的な〈勇敢〉達に神経伝達薬を打つことで、
意思を持たない闘争人間に作り上げ〈無欲〉の人々を攻撃させる。
「派閥の利点は規律に従うことで、調和を乱すものを排除できること」という〈博学〉の言葉が恐ろしい。
〈異端者〉である主人公の、「自分自身を見つけた」という言葉が深い。
こちらも、
大気汚染から守られ、ひたすら夢の島「アイランド」を夢見て生活する人達が、
その実態に目覚める話だけれど、
解放であるラストシーンが、私には怖くもあった。